Lifestyle

デンマークのお正月

デンマーク人にとって大切な年中行事とは?
一番は、もちろんクリスマス。では2番目は?

それは、なんとお正月なのです。

何か月も前から計画する夏のバカンスよりも大切な、デンマークのお正月の迎え方とはどんなものでしょうか。
日本では12月が押し詰まると仕事納めの日を迎え、新年の準備に慌ただしくなりますが、デンマークでは他のヨーロッパの国々と同じく、クリスマスの休暇が明けると、多くの人が一度仕事に戻ります。大晦日の日やその前日は皆早めに仕事を終え、お店もどんどん閉まり始めるのは、年中無休や24時間営業のお店がたくさん登場する前の日本の風景と少し似ています。
12月31日の18時は、新年を迎えるパーティの時間。

パーティのテーブルでは白いアイシングや、たくさんのデンマーク国旗で飾られたKransekage(花輪のケーキ)が主役。棚の奥から足つきのケーキディッシュやコンポートを取り出して、高々と飾ります。お祝いの席のためのこのケーキは、新年にはシャンパンの瓶の周りにアーモンドケーキの輪っかを重ねて作られていて、新年の鐘と同時にケーキにナイフを入れ、中のシャンパンに添えられます。

テレビでデンマーク女王の「新年のメッセージ」の放送が始まると、人々はおしゃべりをやめてそれに聞き入り、終わるとまた賑やかに新しい年を心待ちに過ごしていきます。そして時計の針が12時を回ると一斉に教会の鐘が鳴り響き「Godt Nytar(新年おめでとう)!」と祝いあう声をかき消すように、街中から花火が打ち上げられる音が鳴り響きます。
昔は花火の音に混じって、玄関にお皿やボウル等の陶磁器を叩きつけて割る音が聞こえていましたが、今では廃れてしまいました。

注:この習慣のあったころは、ロイヤル コペンハーゲンの磁器も、良く割られていました。(なお、この場合、24か月間交換を保証するブレケージギャランティは適用となりません。)
夜通し華やかなパーティを楽しんで、危険なほどに花火をあげて祝うのですが、翌日2日にはなにごともなかったかのように普段の生活に戻ります。いつも静かに微笑んでいるデンマーク人が年に一日だけ破目を外す日、それがお正月なのかもしれません。

今年もあとわずかとなりました。皆様はどのようにお正月をすごされますか?
どうぞ良い年越しを。そして新しい年が皆様にとって素晴らしい一年となりますように。

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